私は室蘭港から北海道に上陸しました。大洗からのフェリーに乗ってきたのです。
フェリーが室蘭港に着いたのが午後6時半くらいでしたから、北海道の外気をすったのが7時くらいではないでしょうか。外は真っ暗でした。そして、北海道であるに関わらず、それ程涼しいとは感じませんでした。年々ひどくなっている地球温暖化現象は北海道にまでその魔手をのばしてきたのです、たぶん。
私はわりと重い荷物を背中に歩き出しました。当面の目的地はJR室蘭駅。室蘭始発の東室蘭行きの列車に乗るためには急がなくてはなりません。フェリー乗り場で教えてもらったことを頼りに、暗い夜道を急ぎ足で駅に向かいました。港や高速道路でよく使われているオレンジ色の街灯がとても印象的でした。
あまり夜の歩行者には親切でない道をしばらく歩くと駅が見えてきました。この辺にはJR室蘭駅以外に他に駅はありませんから、それと確信して駅の中に入りました。時計を見ると、どうやら東室蘭行きの列車には間に合ったようでした。
室蘭駅の駅舎は近年建て替えられたそうで、こぢんまりとしていて可愛い感じ。欧風の綺麗な建物です。そしてこれは主観的な意見なのですが、夜の室蘭駅は写真で見る昼の室蘭駅に比べてさらに綺麗に見えました。神秘的とでも言えばよいのでしょうか。
ところで、この旅行では「Young Go Go Card」(※注)という割引を使う予定だったのですが、このカードはみどりの窓口でなければ購入することができません。そういうわけで、室蘭駅のみどりの窓口に行ってみたのですが、もう閉まっていました。仕方ないのでここで買うのはあきらめ、東室蘭駅で買うことにしました。でも、東室蘭駅での乗り換え時間は5分も無かったので、果してそんな余裕があるのか私にはわかりませんでした。
券売機で東室蘭までの切符を買い、自動改札機(!)を抜けて、ホームに行きました。すでに列車は発車を待つばかりでした。私は急いで列車に乗り込みました。この列車はいわゆるワンマンカーで、前方にはバスの運賃表みたいなプレートがあったと記憶しています(しかし、私の記憶は間違いが多いので断言はできないのですが・・・)。乗客は私を含めて6、7人くらいでしょう。
東室蘭駅に到着すると、私は急いでみどりの窓口に急ぎました。そして「Young Go Go Card」を発行してもらい、そのカードを使って札幌までの乗車券と特急券を買いました。このカードの発行手数料が1000円、東室蘭から札幌までの乗車券と特急券が合わせて2000円と少し、合計3000円ちょっと。これだけでカードの「もと」は取れてしまいました。この割引を使わなければ、乗車券と特急券で4000円くらいのはずだったからです。本当にこのカードは旅行者の味方ですね!
駅員さんを少しせかして、なんとか札幌行きの特急「北斗」号に乗ることができました。駅員さんに感謝感謝。
北斗号の自由席はとても混んでいましたが座ることができました。この車内で私がひいきにしている雑誌を拾うことができたのですが、それはまた別の話…。ここでは夜に東室蘭から乗る、特急「北斗」札幌行きに乗るのは風情(?)があっていいものだ、とだけ言っておきましょう。
(2002年7月追記)
※注 「Young GO GO Card」の入会申し込みは、2001年6月をもって終了しました。現在は、さらにパワーアップしたサービス「Rail Mate」があります。(編集部)
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