東京に住む人、通う人にとって高尾山は憩いの場である。何といっても都心から電車で1時間以内に行ける所がいい。手軽に気分転換することができる。
私はしばしば高尾山に出かけるのだが、ここに来ると緑いっぱいの森の中でリラックスすることができる。都会の喧騒や日常生活のいやなことも歩いているうちにすぐに忘れてしまう。
帰りは相模湖畔に下りてくることが多い。もっと先まで足を延ばそうと思えば、夜になってしまうし(というのも高尾山行きをその日の午後に思い立つことが多いからだ)、高尾山をそのまま降りるのも物足りなく感じてしまう。
山道の終点から甲州街道に出て、相模湖駅を目指して歩く。すると、途中に確か左側だったと思うが、セブンイレブンがある。街中ではないからおそらく甲州街道のドライバーをターゲットにしているコンビニだと思われる。私はそこで缶ビールを1本買う。ここで買うのは「麒麟一番絞り」だと決めている。

コンビニと、一番絞り 現地にて撮影/ETN |
コンビニを出て歩きながらビールをちびちび飲む。これが何とも言えず美味しい。トラックがかなりの割合でそばを通り過ぎていくけど、それさえも不快にならない。むしろ、このシチュエーションになくてはならないもののようにさえ感じる。
中央本線相模湖駅に着く。あたりはすでに薄暗い。私は腕時計を見ながら壁に掛かっている時刻表とにらめっこする。大体何とか列車はうまく来るようになっている。私は夕暮れの中、静かに電車を待つ。
(2002年7月追記)
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