札幌駅は、おそらく東京以北最大、最強の駅でしょう。道内各地へ向かうすべての列車がここから出発し、ここへやってきます。稚内、網走、釧路、函館、青森、上野、大阪…すごいですよね。あの発着表示の電光掲示板を見てると胸が高鳴ります。
この駅は何度も訪れていますが、初めて来たときのことを思い出すと、今でも感激してしまいそうです。3月のこと、上野発の「北斗星」で窓の外をながめていますと、雪が積もって、降っています。こりゃあ、えらいところに来たと思いました。寒そうでしたが、あまりに軽微な格好で、完璧に札幌を甘く見ていました。札幌駅が近づくと、サッポロビールのレンガ造りの煙突と、ある赤い看板が見えてきて、ああ札幌だなあと思いました。外に降りるときは覚悟しました。でも、そんなに寒くありませんでした。
 | 駅構内にあるテレビ=2001年12月/ETN |
駅のコンコースに下りると、たくさんの人がいました。大きなテレビでは東京と同じ番組を流していて、違和感を感じました。北海道人になりきるためキヨスクで道新を買い、わくわくしながら読んだことを思い出します。
駅の外に出て、赤い看板の建物や札幌中央郵便局を訪ね歩いていると、外の雪の降りが激しくなりました。しばらく「雪やどり」をしていましたが、いっこうに止まず、またしても覚悟して外に出ました。さっきと違い、ぐっと寒くなっていました。前へ進もうとしても、いつものようにテキパキ行けません。涙が出そうになりました。横断歩道ではタクシーや自衛隊が突っ込んできて怖かった。でも、札幌の人は平気なんですね。なんてみんな強いんだろう、と感動しました。
札幌駅とは関係ない話になってしまったけど、とにかく、いい駅です。
(2002年6月追記)
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