賢島。正直言って最初は読めなかった。「ケンジマ」くらいかな、と思っていた。
僕の誤解がとけたのは、恥ずかしながら鳥羽駅での案内放送を聞いたときであった。
「カシコジマ方面へおいでの方は近鉄線にお乗り換えください」
その時初めて「カシコジマ」は正確に僕に理解してもらえるようになった。
鳥羽から賢島まで40分くらい電車に揺られた。
近鉄賢島線には磯辺など主要駅にしか駅員がいない。
したがって、車内清算となる。
僕はそのとき小銭がなくて車掌さんに迷惑をかけてしまった。
賢島についた。
あのあたりにしてはかなり立派な駅といえるだろう。
5番線まであった。
特急が4つも発車のベルを待っていた。
壮観だった。
外に出た。
真珠の商店街と郵便局(賢島郵便局)が目についた。
遊覧船もあったがガラガラだ。
それはそうだ、今は冬である。
歩いた。
すると、線路の跡を見つけた。
「昔ここまで列車がきていたんだなあ」そう思うとちょっと感動した。
でも、今の線路の終点(=賢島駅)は崖の上にある。
どうなってんだ。
駅に戻った。
観光客らしき人たちが少しいた。
彼らは冬の賢島に何を見るのだろう。
(2002年7月追記)
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