運賃表・誤表示問題

 JR東日本が、駅の切符発売所に表示している運賃表の一部に誤りがあることが判明した。消費税アップに伴なう運賃改定が行われた1997年4月から3年半にわたり続いていた可能性がある。運賃を高く取りすぎた区間もあり、公共交通機関としては見過ごせない不祥事となっている。
運賃表
運賃表は輸送サービスの「価格表示」。瞬時に確認する術を持たない多くの利用者にとって、頼りなのはこれだけ。誤りは絶対に許されないはずなのだが…=JR新宿駅の自動券売機で


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12事業者の799駅で見つかる 運輸省調査 2000.11.27

  鉄道の駅構内の運賃表示板の誤表示が相次いでいる問題で、運輸省は、27日現在の各事業者の調査結果をまとめた。運賃表示板の誤表示は12事業者の799駅1846区間で見つかった。また精算機や点字表示はのべ17事業者が誤っていた。さらに、駅構内の表示以外でも、市販されているJR時刻表やJRの簡易型発売端末(POS)の設定などでも間違いが見つかった。運輸省は16日、全国の鉄道事業者に総点検を指示したが、相次ぐ間違いに「想定されていないミス。さらに徹底した総点検が必要」と話している。
 同省のまとめによると、誤表示は、JR東日本・350駅735区間▽JR西日本・276駅699区間▽JR九州・81駅180区間――など。また、精算機の設定ミスは、JR東日本・95駅196台▽小田急電鉄・69駅205台――など。点字表示は、近畿日本鉄道が50駅の自動券売機116台で、JR東日本の点字運賃表は45駅62区間でミスがあった。
 さらに、JRグループと弘済出版社が共同編集する市販の時刻表についても3カ所の誤記が発覚。門司港―鳥栖間の運賃は、昨年7月から1年半にわたって300円高く表示していた。また、JR東日本、西日本などで、駅発券窓口に設置されたPOSシステム(マルス)のプログラム設定にミスが見つかった。JR西日本は、和歌山―会津若松間の運賃を320円高く販売していた。
 このほか、ファクスによる運賃案内サービス、ワンマン車両内の運賃表にも誤表示が見つかった。

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JR5社、誤表示は747駅1700区間  2000.11.27

 運賃表の誤表示問題で、JR四国を除くJR旅客5社は27日、それぞれ再調査の結果を発表した。間違いがあった駅数は計747駅、1700区間で、このうち、運賃を高く取りすぎていた区間は255駅、403区間にのぼった。このほか、約70駅の点字運賃表や時刻表にも誤りが見つかった。各社は当分の間、払い戻しを続ける方針だが、こっそりと訂正を済ませていた駅もあり、総額がいくらになるかは「予想もつかない」という。
 JR東日本は全1704駅に掲げられている約6000枚の運賃表を再調査。その結果、全駅のほぼ2割で誤表示が見つかった。運賃を高く表示していたのは218駅、324区間。このうち、自動券売機が販売する106駅148区間で、運賃を420円から20円高く取りすぎていた。このほか、ワンマン運転の車両内にある運賃表示器にも誤表示が見つかり、6線区12区間で取りすぎていたことがわかった。
 同社の石田義雄副社長は、原因として複雑な運賃計算を各駅の手作業任せにしていたことを挙げ、「これほど大量のミスがあったとは想像もしていなかった。チェック体制に甘さがあった」と話した。今後は、JR各社の切符販売システムを統括している関連会社「鉄道情報システム」に、駅ごとの運賃表の作成まで委託することで、単純ミスを防ぐという。
 視覚障害者のための点字運賃表では、調査中のJR西日本を除く4社計約70駅で、運賃の誤りなどが見つかった。駅名が欠けたり、摩耗したりしていて判読できないケースも目立ち、各社は取り換えを急ぐとしている。このほか、JRグループが発行している時刻表で、英語版と合わせ7カ所に運賃の誤りが見つかった。
 誤表示のほとんどは、1997年4月の消費税率アップを受けた運賃改定時から続いていた。JR西日本は98年、一斉調査によって92駅212区間の誤表示を見つけていたにもかかわらず、こっそりと訂正していた。その後に発見した分も含めると、32駅49区間で運賃を取りすぎた上に乗客に何も知らせず訂正していた。同社は「隠そうとしたわけではないが、運賃表の誤りに対して重大性の認識が甘かった」と釈明している。
 各社には問い合わせや苦情が殺到しているが、実際に払い戻した件数は27日現在で、JR東日本が32件約25万円、JR西日本は3件約12万円にとどまっている。JR東日本は今後、誤表示区間の一覧表を各駅やホームページ上で公開する予定だ。

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JR西日本、広島支社がこっそり訂正 2000.11.21

 駅の運賃表示に誤りがあった問題で、JR西日本の広島、岡山、米子3支社が1998年1月にも、31駅、71区間で誤表示を見つけながら、こっそり訂正していたことが20日、明らかになった。新たにワンマン列車内の運賃表示にも誤りが見つかり、中国地方の運賃誤表示は、十七日に公表されたのを含め61駅、5線区で、計120区間になった。
 公表しないまま訂正していたのは、広島支社が23駅(57区間)、岡山支社が6駅(12区間)、米子支社が2駅(2区間)。運賃を取り過ぎていた可能性があるのは、広島、岡山の両支社管内の7駅、13区間。差額が1330円と最も高かったのは、山陽本線の小月駅(下関市)に表示されていた新幹線新下関―広島間のグリーン料金で、2670円を4000円と誤表記していた。
 乗客の指摘で、同社が全社的に点検。誤表記を発見したが、公表も払い戻しもしなかった。57区間で訂正していた広島支社の山岡修次長は「事の重大性の認識が甘かった。誠に申し訳ない」と話している。
 ワンマン列車内の誤表示は、広島支社管内だけの5線区、7区間。芸備線の比婆山〜上川立間で、950円のところを1010円と高く表示するなど、2線区2区間で運賃を取り過ぎていた可能性がある、という。
 広島、岡山両支社は20日、誤表示のあった駅に、ポスターを掲示。社員が常駐している駅で、払い戻しに当たる。
 JR西日本は、17日に発表した誤表示リストに誤りがあったことから、管内の1231駅に再調査を指示。20日までに、新たに40駅、78区間で見つかり、管内の誤表示は計151駅、281区間に増えている。

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JR西日本、新たに40駅で運賃誤表示  2000.11.2

 運賃表誤表示による運賃の取り過ぎ問題でJR西日本は20日、利用客の自己申告による差額分の払い戻し請求が8件寄せられ、うち1人に8万1130円を支払った。同社が払い戻しに応じたのは初めて。残る7人には順次、払い戻しの手続きを進める。
 同社によると、払い戻しを受けたのは兵庫県内在住の男性で、20日にJR京橋駅に申し出た。
 申告によれば、正規より1330円高い1620円と誤表示されていた京橋―東寝屋川間(大阪府)を約30往復し、61回分過払いした。誤表示があったのは京橋駅だが、東寝屋川駅から戻る際も京橋駅の運賃表を信じて1620円支払ったという。同社は「身分証の提示を受け、支払いに応じた」としている。
 また、同社はこの日、JR大阪環状線の野田駅で稲荷駅(奈良線)までを800円高い1620円と誤表示するなど、新たに40駅78区間で運賃表に誤りが見つかったと発表した。
 2年前にひそかに訂正した区間もあわせ、誤表示は計214駅485区間にのぼり、そのうち運賃を取りすぎていたのは90駅143区間になった。同社は現在、再調査を全駅で進めており、来週明けにも取りまとめる。2年前の隠ぺいの責任の所在を明らかにするため、当時の営業部長(現監査役)らから事情も聴く方針。  

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JR四国、22駅で運賃誤表示 2000.11.20

 鉄道各社で駅の運賃誤表示が相次いでいる問題で、JR四国は20日、管内の22駅94区間の運賃表示に誤りがあったと発表した。うち多度津駅で発売した多度津―博多間の乗車券、高瀬駅で発売した高瀬―松山間の特急券は、1年4カ月から3年半にわたって、実際より約300円高く運賃を取り過ぎていた。
 同社はJR東日本での誤表示の発覚を受けて、13日から管内258駅すべてを対象に運賃表示を調査。判明した誤表示のうち、正規運賃より高く表示していたのは47区間、低く表示していたのは47区間だった。多度津、高瀬駅以外では、運賃表が間違っていても、切符は駅員らが窓口や車内で販売するため、正規運賃を取っていた。
 多度津駅では、3台ある自動券売機のうち1台で、多度津―博多間の運賃が8120円と実際より310円高く表示されていた。JR九州管内の新駅設置に伴う1999年7月の運賃改定時から誤って表示され、これまでに57枚が発券されている。
 高瀬駅では、券売機の高瀬―松山間の特急料金が1997年4月の消費税率変更に伴う運賃改定時から、2100円と実際より320円高く表示していた。2100円区間は36枚発売されており、松山まで利用したケースについて取り過ぎていた。
 誤表示は、運賃改定時に各駅員が運賃の計算ミスをしたり、運賃表の表示を間違えたのが原因らしい。
 同社は19日までに、誤った運賃表を訂正。「取り過ぎた差額は乗客からの申告に基づいてすべて払い戻す」としている。今後は、各駅で作成する運賃表を本社でチェックして再発防止を図る。

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JR九州、239区間で運賃誤表示 2000.11.20

 JR駅の運賃が誤って表示されていた問題で、JR九州は20日、管内の駅とワンマンカー内の運賃表示を調査した結果、239区間でミスがあったと発表した。豊肥本線の竜田口駅と鹿児島本線の千丁駅では一部区間で料金を取りすぎていた可能性があるという。
 指宿枕崎線では200円の正規運賃を「0円」と表示していた区間もあり、チェックのずさんさが浮き彫りになった。同社は「平成9年の消費税改定時などでミスが起きており、チェック態勢を見直す」としている。過払い分は申し出れば、状況を聞いた上で払い戻しに応じる方針。
 駅の運賃表は、570駅のうち67駅149区間で誤表示があった。
 このうち15駅26区間で、正規の運賃より170円から350円高く表示、誤った運賃を徴収していた可能性があるという。竜田口(熊本県)〜横浜市内が1万4280円を1万4600円と表示。千丁(同)〜野田郷(鹿児島県)も1430円が1600円になっていた。
 高い料金を表示していた区間のうち、乗車券の販売は「みどりの窓口」などでコンピューター(マルス)を使っているため「運賃の取り過ぎはない」としている。
 また、自動券売機分も大半は自動改札機などで料金不足が分かり正規運賃を徴収しているが、720円を630円としていた豊肥本線・原水駅の原水〜田原坂は両駅とも無人駅のため、誤ったままだった可能性があるという。
 ワンマンカーは車内に料金を表示している180両を調査。肥薩線など5線区90区間でミスが見つかった。指宿枕崎線では、山川〜枕崎の200円が「ゼロ円」、五位野〜坂之上の170円が1250円となっていた。

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JR西日本、公表したリストに誤り 全駅で運賃表再調査へ  2000.11.20

 管内の122駅で誤った運賃を表示していたと発表したJR西日本は20日、公表した誤記表示区間のリストそのものに誤りが見つかったとして、全駅で運賃表の再調査をすることを決めた。
 同社は今月13日、JR東日本が誤記表示があったことを明らかにしたのを受け、管内の全1231駅で調査を実施。122駅で表示していた203区間の運賃が間違っていたことが分かり、17日に発表した。しかし、その後、誤記表示をまとめたリストに、正規運賃の記入ミスやリスト化した際の転記ミスなど、4区間で誤りが見つかった。このため、全駅で運賃を再計算して表示板と照合することにした。
 一方、同社はこの日、誤記表示について電話で問い合わせに応じるフリーダイヤル(0120・010963)を設置した。受付時間は午前9時〜午後7時。携帯電話やPHSからは利用できない。 

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JR西日本も 指摘受けたのに払い戻しせず  2000.11.17

  JR西日本は17日、122駅203区間の運賃表示板に、約3年半前から誤った金額が記されていたと発表した。また、1997年に乗客から誤記を指摘され、翌年に94駅で表記を訂正したのに公表せず、料金払い戻しをしていなかったことも明らかにした。今回の誤表記のうち54駅では正規より高い運賃が表示され、5倍以上の料金表示もあった。取り過ぎ運賃は、申告があれば払い戻しするが、ずさんさに批判の声が高まりそうだ。
 同社は13日、JR東日本が誤記表示を公表したのを受け、管内全駅で調査した。その結果、54駅の自動券売機で71区間を1330〜10円高く表示▽25駅の窓口で41区間を1万8830〜10円高く表示▽39駅の自動券売機の54区間と20駅の窓口の37区間で10〜3030円低く表示(重複あり)していたことが分かった。17日中にすべて訂正した。
 JR京橋駅の点字式運賃表示板では、正規の運賃の290円が1330円になっていた。窓口ではコンピューター端末を使って販売するため、間違えたまま購入したケースは少ないという。
 同社は誤記表示の原因について、97年4月の消費税率アップを受けた運賃改定時や、98年12月の区間変更に伴う表示変更の際に計算ミスがあったなどとしている。
 このほか、97年9月には乗客から「西大津―新田間の料金がおかしい」と指摘があり、確かめたところ、480円の運賃が570円と誤記されていた。この後、同社は全社的に調査し、94駅216区間で誤りを見つけていた。翌年1月に訂正したが公表せず、運輸省へも報告しなかった。運輸省鉄道局業務課は「かつてないほどずさんな対応で、厳重注意の対象として考えざるをない」としている。
 同社の安富徹・営業部長は「98年に公表しなかったのは、事の重大性を認識していなかったためだ。大変深刻に受け止めており、再発防止に務めたい」と話している。

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運輸省が点検を指示 2000.11.15

 JR東日本など鉄道各社で運賃表示に誤りが見つかったのを受けて、運輸省鉄道局は全国約200の鉄道事業者に対し緊急点検を実施するように指示した。

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東武、小田急、都営地下鉄でも判明 2000.11.15

 JR東日本の運賃表誤表示問題で、首都圏の民鉄各社でも誤りが見つかったことが15日までに分かった。

 誤りが見つかったのは東武鉄道、小田急電鉄、東京都交通局(都営地下鉄)の3社局。運輸省の緊急点検の指示を受けて行った。

 このうち、小田急では、JR町田駅乗換えの本厚木駅への乗り越し精算で90円高く設定(390円、正当300円)していた。

【高く表示していた区間】 左側の駅表示で誤り

▽東武線 伊勢崎線、東上線の11駅、23区間 ▽小田急線 特急乗り越し運賃表示(町田→本厚木で90円高) ▽都営線 志村坂上→人形町、志村坂上→大門など9駅・99区間 

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JR東日本の誤表示 598区間に広がる 2000.11.15

 JR東日本が行っている運賃表確認作業で、新たに122駅で計308区間の誤りが見つかり、これで279駅・598区間の誤りが判明した。同社が15日、明らかにした。今後の点検でさらに増える可能性がある。運賃を取りすぎていた区間では「利用客の申告に基づいて、払い戻しに応じる」としている。

 新たに誤りが見つかったのは、自動券売機の近くに設置している運賃表が大半。東大宮駅(埼玉県)の松久駅までの表示が340円高かったのを最高に、20円まで幅広く誤りが見つかった。

 また、大崎駅(東京都)の回数券運賃表示で、西日暮里駅までの運賃が700円高く表示していた。

【高く表示していた主な区間】 左側の駅表示で誤り
▽340円 東大宮→松久
▽170円 東大宮→児玉、町田→小川町(都営線)、海老名→新浦安など13区間
▽160円 八柱→市川塩浜など2区間
▽40円 西浦和→自由が丘(京王線)
▽20円 浅草橋→八柱など6区間
▽回数券 700円 大崎→西日暮里

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JR東海でも判明 2000.11.15

 JR東日本が運賃表を誤表示し、正当な運賃より高く支払わせていた可能性がある問題で、JR東海が緊急点検でも誤表示があることが分かった。

 誤っていたのは新幹線京都駅、新大阪駅など17駅で、計66区間の表示。ほとんどが1997年4月の消費税率アップに伴なう運賃改定時から続いていた。大垣駅(岐阜県)では39区間が誤っていた。 66区間のうち正当運賃より高く表示していたのは51区間で、木曽川駅(愛知県)など2駅、2区間では自動券売機に設置した運賃表が最大170円取りすぎていた。

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147駅で誤表示が判明 2000.11.13

 JR東日本管内の少なくとも147駅の約290の運賃表示板に、約3年半前から間違った金額が記載されていたことが分かった。JR南橋本駅で間違いが発見されたのを受け、管内1704駅の緊急点検を行った結果分かった。調査はまだ継続中で増える可能性もある。同社は取りすぎ運賃については払い戻しに応じる意向を示しているが、「実際の金額がいくらになるか分からない」という。運輸省は「あってはならない事態」として、同社に対して総点検を指示する。

 同社によると、間違いは運賃を正規より高く設定したり、逆に低く設定していたケースもあったという。約290カ所のうちの多くは、遠距離など自動券売機で買えない切符の運賃表示で、実際には窓口で切符を購入するため間違えたまま購入したケースは少ないとみている。自動券売機での購入対象となる間違い表示は76カ所という。

 運賃表示板の改定は、1997年4月の消費税率改定に伴って管内一斉に行われた。それ以降の約3年半にわたって間違った運賃が表示されていたことになる。

 運輸省鉄道局業務課は「運賃は人の財産を預かるもので、このようなミスはあってはならない。JR以外の鉄道事業者についても、総点検を検討する」と話している。

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南橋本駅で運賃表を誤表示 2000.11.11

 JR東日本横浜支社は11月11日、相模線南橋本駅の自動券売機上にある地図式運賃表示パネルのなかに、正規の運賃より90円高い表示があったと発表した。1997年春から3年半、修正されないままだった。

 同支社によると、誤表示があったのは南橋本―宿河原(南武線)。正規の650円より高い740円とされていた。間違いを指摘する匿名の電話が同社にあったという。

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運賃取りすぎで注意 関東運輸局 2000.11.3

 JR東日本が都営地下鉄の乗り越し乗車に対し、一部区間で過剰に運賃を取っていた問題で、関東運輸局は同社に対して今後このようなミスがないよう注意するよう文書で指示した。JRでは、早急に精算機のソフト改修を進める。

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乗り入れ運賃を取りすぎ 2000.10.28

 首都圏の都営地下鉄と営団地下鉄を使って、JR東日本の駅に乗り入れた乗客について、JR東日本の精算機が余分に乗り越し料金を取りつづけていたことが分かった。9月26日に営団地下鉄南北線が開業したことによって、地下鉄側の最短経路・距離が変わったのにも関わらず、精算機の運賃計算ソフトを更新していなかったのが原因。 JR東日本は「地下鉄との連絡不十分だったことに責任があり、払い戻しには応じる」としている。

 余分に運賃を徴収していたのは、都営浅草線馬込駅(東京・大田区)から乗車し、営団地下鉄に乗り換えて、相互乗り入れをしているJR総武線、中央線、常磐線など8線95駅で下車したとき、自動精算機で乗り越し精算した場合。

 JR東日本や帝都高速度交通営団などによると、地下鉄から改札なしでJR駅で精算する場合、地下鉄部分の料金は最短経路で計算される。さらに、都営と営団を乗り継ぐ場合は、営業キロあたりの運賃が安い営団の方が安いことから、より長く営団に乗る計算をすることができる。

 例えば、営団東西線・西船橋駅で降りる場合、これまでは新橋駅で営団に乗り換える場合に設定し、都営分は馬込―新橋間の260円をとってきた。しかし、南北線の延伸開業により、白金高輪駅で都営三田線と営団南北線が乗り換えられることになったことから、都営分は210円で済むという。

 JR東日本では「精算機側では確認できないが、心当たりのある客には払い戻しに応じる」としている。

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