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青森駅
雪の青森駅(2001年2月/ETN)
東日本旅客鉄道(JR東日本) 東北本線・奥羽本線・津軽線
青   森 あおもり

開 駅
OPEN
明治27(1894)年12月1日
所在地
ADDRESS
青森県青森市柳川1丁目
接 続
CHANGE
JR>津軽海峡線 「白鳥」
 「北の果て」を感じる (2000年4月 #03)
 上野発の夜行列車降りたときから、青森駅は雪の中…

 「津軽海峡冬景色」を聴くと青森駅に行きたくなります。1988年に青函連絡船が廃止になり、青森駅はかつてほどのにぎわいは消えましたが、行き止まりの駅、線路の先は海という風景は、北海道へ向かう線路の要衝として、いまだに重要であると感じます。

 青森駅へ寝台特急「はくつる」「あけぼの」が上野から走っていますが、もっぱら「やまびこ+はつかり」の組み合わせで行く人が多い。むしろ私のように「ムーンライトながら+きたぐに+いなほ+701系」というのは少数派といえましょう(誰もそんなことしないって!)。青森駅は、すなわち、たどり着く最終地というような気がします。

その1、期せずして訪れる

 初めてこの駅を訪れたのは、確か1996年の夏でした。秋田・大曲市で毎年開かれている花火大会の観戦後、臨時夜行急行「大曲花火号」(これが583系寝台電車を座席に使用したやつで、しかも自由席なので帰りの客ですし詰状態。やっと座れたのが東能代だった)でやってきたとき。青森着は4時前!(この前のストーリーは「JR大曲駅」に書いてあります)

 眠くて仕方なく、駅の待合室の、プラスチック製単独いす連結ベンチ(通称プラベンチ)で横になって寝たんだから、よっぽど眠かったんだろな。フツウなら眠れないぞ、あんな痛いところで…(起きたら背中が痛くて!)

 目がさめると、待合室のキヨスクから、おいしそうなにおいが…。立ち食いそばがあるんですよね。うわあ、食べたいなあ…。でも、まだ準備中でした。そのあと、十和田湖行きのバスに乗らなくちゃいけなくて、そばは食べそこなったのです(結局、朝ご飯はバス車内であんぱんと牛乳だった…)。

 十和田湖→盛岡→遠野→宮古→八戸を経て、4日後くらいに再び青森駅に戻ってきました。また待合室でくつろいで、21時くらいに青森フェリーターミナルへ歩いて(40分かかった)そこから函館へ船で渡りました。このときも、駅でそばを食べませんでした。

 翌日、函館からトンボ帰りして、再び青森駅(こんどは海峡に乗ってきた)へ。そばには目も暮れず、青森駅から歩いて10分くらいのところにある「八甲田丸メモリアルシップ」へ行ってしまい、青森駅に戻ってきたときにはそば屋は閉まっていました。(そのあと弘前に行ってしまった)。この夏の場合、実に3回も青森駅に行きながらも、駅そばを食べなかった…。以来、「青森駅の駅そば」が、呪縛霊のようにとりついてはなれませんでした。

その2、「駅そば」を探しに来る

 再び青森駅を訪れたのは1998年夏でした。夜遅く「はつかり」で青森入りし、近くのボロホテルに泊まりました。翌朝、青森駅横のドムドムバーガーで朝ご飯を食べました。「そういえば、駅そばがあったな…。」そう思って、待合室に行ってみました。列車の出発まで時間がなかったので、チラッと見る程度でした。昨晩は暗くて見えなかったのですが、よく見たらビックリ!

「そば屋が、ない!」
 待合室が、アートコーヒーみたいなカフェテラスになっていたのです。待合室ともどもそば屋がなくなったのか…。ああ、青森駅のシンボルがなくなったか。残念無念の思いでした。一度食べておくんだったんだな、と後悔。

 しかし、チラリと見ただけなので、本当になくなってしまったのか? 疑問でした。

ドトールコーヒー
ドトールコーヒー青森駅店=2002年5月/ETN
 そこで1999年3月、またまた青森駅を訪れました。早朝に着いたのですが、時間があったのでじっくり観察です。待合室自体はなくなっておらず、少しスペースが削られて、そこには180円コーヒーの「ドトールコーヒー青森駅店」があったのです。キヨスクも小さくなっていて、待合室にあった駅そば屋は消えてしまいました。

 いつでも食べられると思っていた駅そばが、二度と食べれなくなってしまったようでした。 しかーし、よく駅構内を調べるとJREの「あじさい」や、駅ホームには健在でした。駅そばフリークに語り継がれる「縄文そば」もありました。あの香りは、初めて青森駅の待合室で嗅いだものと同じでした。

その3、青森駅はどこへ行く

跨線橋
閑散とした連絡通路=2001年2月/ETN
 駅を東西に跨ぐ青森ベイブリッジが、ひときわ輝いて見える駅。対照的に、かつて青函連絡船の乗り換え通路として使われていた跨線橋は、寂しさを感じさせます。駅から5分くらい行ったところに「津軽海峡冬景色」の歌碑が立っていますが、前を通ると名曲が流れてきます。青森駅は、歌の世界のままの駅です。

 2010年ぐらいに、東北新幹線が青森へやってきます。しかし、青森駅には止まりません。新ターミナル「新青森駅」は市街地から結構離れたところに出きるようです(奥羽本線の「新青森」とは違うみたいです)。

 青森駅を降り立つたびに、駅がなくなることが心配でなりません。


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